物を売る?体験を売る?

何にお金を使うと人は幸福を感じるでしょうか。ある調査によると、物を買うのにお金を使うよりも、旅行などの体験にお金を使った方が幸福を感じられる、という事です。

では、飲食店の場合で考えるとどうでしょうか?注文をして料理を食べてお店を出た、だけでなく、そこにそれ以外の「体験」を感じられるとしたら、お店の印象はガラッと変わるでしょう。

デメリットを逆手に取って「体験化」する

お店の中が監獄などの異空間になっている体験型の居酒屋が一時期流行りましたが、そこまでしなくても「体験」は作れるはずです。自分のお店でできる、お客様の心に引っかかる体験は何か、考えてみましょう。例えば、駅から少し離れていて便が悪いお店の場合、そこを逆手に取って「隠れ家風のお店」にするのもよいでしょう。入口もあえてわかりづらくすることで、「通のみぞ知るお店」といった雰囲気になり、駅から少し離れている事がむしろ演出になるのです。このような見せ方の場合、最初の集客がしっかりできれば口コミで広がる可能性もあり、その体験が口コミには打ってつけとなるのです。

店の狭さを逆に「体験化」する

もちろん、上記のような体験以外の体験も色々考えられるでしょう。私が以前いった居酒屋は、店は狭いのですが、客同士が話せるような雰囲気と座席の配置で、初めてのお店なのにいろんな人と話ができてとても楽しかった記憶があります。このようなお店は人によっては居心地が悪いかもしれませんが、また行きたいと思わせる体験だったのは確かです。

逆に、接客態度が悪い、などの悪い体験は記憶に残りやすく、もう二度と利用してくれない場合もありますのでご注意ください。