誰もやってない、に潜む罠?

新規事業が当初の計画通りに運ぶことは、ほぼありません。顧客の声に耳を傾け、何が足りないのか、何が必要なのかを学び、解決していくことで、戦略が明確になっていきます。

例えば、あなたの素晴らしいビジネスアイデアは地球史上はじめてのアイデアかもしれないし、すでに何人もが考えたアイデアかもしれません。それを現状誰もやっていないのだとすれば、そこに何かしらの理由があるはずです。

先駆者が乗り越えられなかった「壁」

ほとんどの計画はあらゆる事態を想定して作ったつもりでも、どこかしら穴があります。そのため、いざやり始めると次々に問題が発生し、うまくいかなくなることも多々あります。もしかすると、あなたのアイデアは過去に誰かが挑戦したが、うまくいかずに撤退したアイデアかもしれません。この場合、そこにはリスクもありますが、大きなチャンスとも言えます。そのビジネスアイデアには乗り越えなければならない大きな壁があり、先駆者達はそれを乗り越えることができなかったわけです。ということは、あなたがその方法を試行錯誤して見つけることができれば、ライバルがほとんどいないブルーオーシャンになる可能性が高いからです。

正面突破なのか、アプローチを変えるのか、その方法は状況により様々だと思いますが、根本にあるのは『ユーザーの抱える悩み』を解決することです。少し目先を変えることで、想定とは違うユーザーの悩みを解決するアプローチができるかもしれませんよ。

一見良さそうなアイデアほどダメなアイデアはない

簡単に思いつくアイデアは、大抵ありふれたものでダメな事が多いです。僕は、何か面白そうな事業アイデアを思い付いた際に、その事業アイデアを仲間に話すのですが、その時に「それはいいね!」と言われるようなアイデアは、まずうまくいきません。そのようなアイデアは大概誰かが思いついて実行しているからです。逆に「でもそれって、実現すればすごいけど、〇〇だから難しいよね」と言われたときはとても嬉しくなります。

失敗の数だけ学びがある

先日読んだ、とある本にこう書いてありました。『成功と失敗は相反するものではなく同じ方向を向いたベクトル』であり、『成功の反対にあるものは失敗ではなく何もしないこと』。これには大いに同感です。失敗の数だけ学びがあり、少しずつ理想に近づいています。命にかかわるような『無謀な失敗』には気を付けて、地道に学びを重ねることで、進むべき道が見えてきます。それが、戦略となるのです。