ダイレクトレスポンスマーケティングは、直接見込み客からの反応を取ることを目的としたマーケティングです。例えば大企業がTVで打つCMはかなり広い層をターゲットとしたイメージ広告となっていて、マスマーケティングとも呼ばれています。それに対してダイレクトレスポンスマーケティングは、ターゲットを絞り、そのターゲットの置かれている状況や心理に合わせたアプローチを取ります。
マスマーケティングのイメージ
例えば、TVで車のCMが流れていたとしても、そのCMに購入ボタンはありません。それどころか、どこで購入できるか、といった説明すらありません。
これは、一般的に車はどこで買えばいいか、の認知がされていることを前提としているからです。また、TVCMの枠は15秒、または30秒と時間が限定されています。そのため、短い時間の中では話せる内容も限られているため、レスポンスに関しては視聴者に全て委ねて、商品の認知やブランディングに振り切っているのです。
つまり、マスマーケティングにおいては、新商品の認知やブランディングがメインです。宣伝にかかる費用は莫大ですが、その代わり、拡散力もあります。一度に何百万人という人の目に留まる手法はTVCMを置いて他にはありません。
ダイレクトレスポンスマーケティングのイメージ
では一方、ダイレクトレスポンスマーケティンス(DRM)はどうかというと、ターゲットを絞ったマーケティング活動が中心です。エリアを絞り込んでチラシを配布したり、検索ワードを設定してウェブ広告を出したり、といった活動から、反応があった見込み客と直接やり取りしていきます。
認知やブランディングではなく、刈り取りをメインの目的としています。ピンポイントでのマーケティングとなるため、広く認知を取ることはできませんが、狙った見込み客に向けてアピールできるため、予算をあまりかけずに成果につなげることが可能です。
二つのマーケティング手法を整理すると、以下の図のようになります。
DRMを成功させるために必要なマーケティングの3M
このように、マスマーケティングとDRMは、目的も拡散力も予算も異なります。マスマーケティングにおいては、好感度の調査や、どこで売れているか(スーパー?コンビニ?)といった情報などから効果を推測するに過ぎません。しかし、DRMにおいては成果が全てです。広告Aから何個売れたか、広告Bから何人を顧客リスト化できたか、といった、集客媒体ごとの成果を正確に把握する必要があります。
ということは、それだけ一つ一つの施策の精度が重要になってくるわけです。なんとなくカッコイイ、雰囲気だけの広告では誰も買ってくれません。ターゲットを明確にし、そのターゲットがいる媒体を選び、ターゲットに刺さるメッセージを届ける必要があります。
そこで登場するのが、マーケティングの3M(マーケット、メッセージ、メディア)です。ダイレクトレスポンスマーケティングを成功させるには、この3つのMがかみ合うことが非常に重要になってきます。
マーケティングの3Mについて詳しく学びたい方は、以下の記事を参考にしてください。
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