コンセプト設計で陥りがちな最大の間違いと、その解決策

高額プログラムを提供するコーチやコンサルが直面しがちな問題、それは「自分本位の視点でコンセプトを設計してしまう」ことです。
どんなに優れたプログラムでも、顧客にとって意味がなければ選ばれません。この記事では、自分本位の視点から脱却し、顧客に響くコンセプトを作る方法を解説します。

なぜ「伝わらないコンセプト」が生まれるのか?

1. ずらし方を間違える

非常によくあるものとして、大手のコンセプトを少しずらす、というものです。しかし、それが上手く行くかどうかは、「ずらした方向とあなたのターゲットの興味がぴったり合っているか」にかかっています。例えば、チョコバナナが人気ですが、じゃあバナナに何を組み合わせても美味しいのか、と言えば、もちろんそうではありません。チョコミントが人気だからといって、チョコミントバナナにしてしまっては、購入層が変わってきます。そもそも美味しいのか、以前に、果たしてチョコミントが好きな層はお祭りでどんなものを好むのか、といった複数の要素が絡んでくるのです。

2. ターゲットがぼんやりしている

「幅広い層に響くコンセプトを作りたい」という意識が、具体性を失わせ、結局誰にも刺さらない結果を招きます。例えば、「対象は30~50代の女性」だとすれば、かなり広すぎることになります。なぜなら、30代の女性と50代の女性では、求めているものが全く異なるからです。子供がいるか、働いているか、などの条件によっても興味は全く異なってきます。

3. 特徴をコンセプトにしてしまう

コンセプトとUSPの違いは、自社目線と顧客目線にあります。ただし、自社の技術などを軸に考えて、「〇〇という技術を利用した商品」という特徴をコンセプトにしてしまっては、完全に顧客は蚊帳の外になってしまっています。コンセプトの基本的な考え方としては「誰に何を提供するか」です。

例えば、QBハウスであれば「お金も時間もかけたくない人に、低価格・短時間で髪を切る」ということが、事業コンセプトです。

顧客に響くシンプルなコンセプトを作る3つのステップ

ステップ1: 顧客の真のニーズを理解する

表面的な問題にとどまらず、「なぜそれが問題なのか」を深掘りします。たとえば、「収益が低迷している」という課題の裏には、「自分の価値に自信がない」という心理的要因が潜んでいることがあります。

ステップ2: シンプルな表現を意識する

コンセプトはシンプルであるほど顧客に伝わります。複雑な言葉や多くの要素を盛り込むのではなく、「顧客が一目で理解できる」形に落とし込むべきです。

例:

・煩雑な例:「多種多様なニーズを満たすオールインワンプログラム」

・シンプルな例:「月収100万円を目指す3ステッププログラム」

ステップ3: 結果を前面に打ち出す

顧客は「そのプログラムに参加すると、どんな変化があるのか」を知りたがっています。プログラムの内容説明ではなく、具体的な成果やベネフィットを重視しましょう。

多くのコンサルが「ターゲットを絞る」ことには気を配りますが、それ以上に「伝わるシンプルさ」を意識する必要があります。複雑なコンセプトは伝わりづらく、行動を妨げる原因になります。

まとめ

顧客に響くコンセプトは、ニーズを正確に捉えたシンプルなものです。この記事で紹介した3つのステップを意識すれば、ターゲットの心に刺さり、高額プログラムの販売にもつながるでしょう。