Amazon式『弾み車戦略』で、コーチ・コンサル事業をスケールする方法

コーチやコンサルタントとして成功を目指すとき、多くの人が「どうやってビジネスを拡大するか」に頭を悩ませます。ここで参考になるのが、Amazonが成功に至る過程で活用した「弾み車の法則」です。この法則を自分のビジネスに取り入れることで、売り込み不要で顧客を増やし、事業を自然に成長させる仕組みを作ることができます。

弾み車の法則とは?

『弾(はず)み車の法則』は、経営書の定番『ビジョナリー・カンパニー/ジム・コリンズ著』の中で出てくる成功法則の一つです。

弾み車とは、動力を伝える回転軸に取り付ける重い車のことを言います。例えば、手に何か重い物を持って、腕をぐるぐる回すことをイメージしてみましょう。最初は自分の力で腕を回す必要があるため、かなりの労力を必要とします。しかし、何回も回していくうちに、腕に力を入れなくても勝手に腕が回るようになります。回転力により勝手に回転するような状態です。

弾み車の法則とは、まさにこのような状態のことを言います。ビジネスが回るのに必要なパワーの循環の仕組みを作ることによって、ビジネスが半ば自動的に拡大していくというのです。

この法則を活用して、ビジネスを巨大化させた企業があります。それが、Amazonです。

Amazonの事例では、次のような循環構造が弾み車を動かしています。

「低価格」で商品を提供
⇒「顧客体験」が向上
⇒顧客数が増加
⇒販売業者が増える
⇒「商品の品揃え」が豊富に
⇒固定費あたりの売上が伸びる
⇒より低価格で商品が提供できる

このループが繰り返される度に、価格は下がり、品揃えは増え、競争力が増していきます。このようにして、Amazonの成長が加速しました。

コーチやコンサルタントも、この原理を応用することで事業を拡大できます。

コーチ・コンサルが作るべき弾み車の循環

コーチ・コンサルが弾み車を活用する方法として、最もわかりやすいのはMeta広告です。
Meta広告でリストを獲得
⇒リストに向けて、高単価の商品を販売
⇒利益の一部を広告費に回し、広告費を拡大
⇒さらに多くのリストを獲得

広告運用が赤字にならない状態を維持できれば(ROAS100%以上)、ビジネス初期はとにかく利益を広告費に回すようにします。利益が出たからホームページをリニューアル、なんてことは後回しです。なぜなら、今のホームページで利益が出るなら、リニューアルする必要がないからです。

上記のサイクルを回しながら、特に意識しなければならないのは、売上につながっていないリストの活用です。広告費が赤字にならないためには、LTVの向上が必須です。例えば、100万円の商品が1本売れても、リストが1万リストであれば、LTVは100円ということになります。しかし、残りの9999リストに向けて、単価4,800円の商品を宣伝し、リストの1%、つまり100本売れたとすればどうでしょうか。
売上は、100万円+4,800円×100=148万円となり、LTVは148円になります。これは、先ほどのLTVと比べて、約1.5倍になっています。このように、低単価の商品でも、リストがたくさんあれば、LTVの向上に貢献してくれます。というよりも、高単価商品しか売らないのであれば、リストを多く獲得してもさほど意味が無いのです。

ポイントは、リスト獲得と低単価商品

このように、コーチ・コンサルが弾み車を活用するためには、止まることなくリストを獲得することと、定期的に低単価商品を販売すること、この2つが非常に重要になってきます。

低単価商品に関しては、サブスク化するのも非常に有効です。例えば、毎月1本の低単価講座(2時間程度の動画コンテンツ)を作成するとします。これを、単品4,800円で販売しつつ、じつは、サブスクに加入すれば、月額2,980円で毎月1本の新講座が受講できますよ、という見せ方にするのです。

この方法で、毎月違う切り口のミニ講座を発売し、それをきっかけにサブスクの加入を促進することで、安定性の高いビジネスの仕組みを構築することができます。もちろん、ミニ講座やサブスクで価値を実感してくれた人に対して、バックエンドの高単価商品のセールスもしていくことで、さらに売上は拡大し、弾み車のごとく事業を拡大成長させることができるでしょう。