高価格帯の商品を販売する際、最も重要なのはターゲット選定であり、ターゲットを絞り込むことです。この一つの視点を押さえておけば、高価格でも顧客は迷わず購入を決定します。では、どのようにターゲットを選定すればよいのでしょうか?
ターゲットの絞り込みが成功へのカギ
高価格帯商品を売るためには、商品が「価値が高い」と感じてもらえるターゲットを選ぶことが重要です。多くのビジネスオーナーが価格の低さに注目しがちですが、実は「特別感」「独自性」こそが、購買心理を動かすカギとなります。
ターゲットが持つ「欲しい」「得たい」「自分の人生に変化をもたらす」という感情を引き出すことが、高価格帯商品の成功の秘訣です。低価格商品ではなく、高価格商品を選ぶ人は「特別であること」や「価値があると感じること」を重視しています。ですから、高価格帯の商品を売りたいなら、その「特別感」をターゲットに感じさせる必要があるのです。
そして、ターゲットはできるだけ絞り込む必要があります。シリアルアントレプレナー(連続起業家)でマーケター、ベストセラー作家でもあるアラン・ディブは「幅1インチ、奥行き1マイルのニッチを狙え」と言っています。これは、狭いカテゴリーの中に多くの見込み客がいる状態を上手く表現しています。幅1インチ、奥行き1インチではダメなのです。あなたにとっての幅1インチ、奥行き1マイルのカテゴリーを特定しましょう。
顧客の『最大の恐れ』を理解する
高価格帯商品を売るためには、ターゲットの「痛み」や「問題」を深く理解することが求められます。自分が提供する商品やサービスが、顧客の問題をどのように解決するかを明確にし、その解決策がいかに価値を提供するのかを伝えることが重要です。
例えば、高価格帯の健康コーチングを販売する場合、ターゲットとなるのは健康を真剣に考える人々であり、その人たちが抱える「体調不良」「ダイエットの失敗」「生活習慣の改善へのモチベーション不足」などの悩みを理解することが不可欠です。そして、これらの問題を解決する方法として、あなたの高価格の商品やサービスがどれほどの価値を提供できるかを、ターゲットにしっかり伝える必要があります。
そして、最も重要なことは、『最大の恐れ』を理解することです。例えば健康においての悩みは「体調不良」「ダイエットの失敗」ですが、最大の恐れを考えると「体調がさらに悪化し、寝たきりになってしまうこと」かもしれませんし、「ダイエットにまた失敗することで、彼氏を失ってしまうこと」かもしれません。恐れに対する正しいアプローチ(決して脅すことではありません!)ができれば、商品の販売へと近付けることができます。
高価格でも購入意欲が湧く理由
高価格帯商品を選ぶターゲットは、しっかりとした価値観を持ち、自分にとって「本当に欲しい」と感じる商品に対しては積極的に投資します。価格の低さだけでなく、その商品やサービスが自分の問題をどれほど迅速かつ確実に解決してくれるのか、そしてそれが自分の人生にどれだけの価値をもたらすのかを基準にしています。
そのため、商品やサービスが単なる「必要」ものではなく、「欲しい」ものと感じてもらえるようにすることが大切です。この点を押さえ、ターゲットが価値を感じる要素を強調することで、高価格でも顧客は購入へと踏み切ります。
このあたりは、DRMの日本の第一人者である神田昌典さんが提唱する「ニーズ・ウォンツ分析」も参考になります。商品が売れるためには、ニーズとウォンツの両方を満たす必要があるという分析法です。
高額商品の成功に必要な戦略
高価格帯商品を販売するために必要な戦略の一つは、ターゲットに「特別感」を感じさせることです。そのためには、次の要素を実践することが重要です。
1.ターゲットの恐れ、痛みに焦点を当てる
顧客の恐れや痛みを理解し、その解決策として高価格帯商品が最適であることを強調します。
2.価値の明確化
高価格でも十分に納得してもらえるだけの価値を提供することが求められます。その価値をターゲットにしっかりと伝え、商品の独自性をアピールします。
3.信頼の構築
高価格商品を購入するには、信頼が不可欠です。ターゲットとの信頼関係を築き、商品が本当に役立つことを実感してもらうことが必要です。実績だけでなく、あなたの「信念」が伝わるストーリーなども活用し、信頼を高めていく必要があります。
4.限定感と特別感の演出
高価格商品を購入する動機として「他の人には手に入らない特別感」を感じさせることが効果的です。限定性や独自性を演出することで、購買意欲が高まります。
結論
高価格帯の商品を販売するために必要なたった一つの視点、それはニッチなターゲットを特定することです。ターゲットが感じる価値と特別感をしっかりと捉え、そのニーズを満たす商品を提供することで、高価格帯商品でも顧客は積極的に購入します。商品やサービスがどれほどの価値を提供できるかを明確にし、ターゲットにしっかり伝えることが成功への鍵となります。